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共同通信
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政府は1日、専門学校の履修制度を単位制に移行し、大学に編入しやすくするための学校教育法改正案を閣議決定した。専門学校生が就職後に新たな技能を身に付ける際などの大学編入を促す。リスキリング(学び直し)を重視する政策の一環で、医療や福祉、工業分野の人材育成につなげる考えだ。2026年度に移行の見通し。
文部科学省によると、専門学校は職業技能の育成を教育の主眼とする。23年5月時点で全国に2693校あり、約55万人が学ぶ。授業は1こま50分で、年間800こまの履修が目安。2、3年で卒業するケースが多い。
現行制度で大学に編入するには、文科省基準などに基づいて専門学校で取得したこま数を大学の単位に換算。その上で大学側が、学んだ内容の質や量を総合的に判断して編入の可否を決める。
新制度では、専門学校でも学生が授業を受けた時間だけでなく、学習内容が身に付いているかどうかを学校側が判定して単位認定する。文科省は、大学に入り直そうとする際に単位換算する手間が減り、手続きがスムーズになると想定する。