首相謝罪「国民に疑念」

02/29/2024

　自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件を受け、岸田首相は29日、衆院政治倫理審査会に出席し「国民の大きな疑念を招き、政治不信を引き起こしたことに心からおわび申し上げる」と謝罪した。首相自身に関する政治資金パーティーは在任中開催しないと明言。政治資金収支報告書に不記載があった議員に関し「政倫審など説明責任の果たし方を踏まえ党の処分、政治責任について判断する」と述べた。現職首相の出席は初めて。

　安倍派、二階派が販売ノルマ超過分として議員側に還流した資金に関しては党の聞き取り調査により「議員個人が受領した例や、政治活動以外への使用、違法な使途は把握されていない」と説明した。事件に関し「原因が順法精神の欠如にあるなら、コンプライアンス確立へ改革を進めなければならない」と語った。

　関係議員に対し、あらゆる機会を利用して説明責任を果たすことが重要だと党として促す考えを重ねて示した。再発防止策として、悪質な事案では会計責任者だけでなく政治家本人も責任を負う政治資金規正法改正を党に指示していると強調した。