NY市周辺の海面、急速に上昇
10年以内に1フィート以上の予測
ニューヨーク市周辺の一部の地域で、10年以内に海面が1フィート(約30センチ)以上上昇する可能性があることが、州環境保全局(DEC)の新たな報告書で分かった。気候変動に関する市パネルも今年初め、同様の調査結果を発表した。連邦政府による最近の調査では、市が建物の重みで沈下していることを示していた。洪水が起こりやすい地域の住民にとって、深刻な問題だ。
DECの予測通りならば、気候変動により、2030年代までに市の周辺の海面が、一部の地域で最大9インチ、その他の地域で1フィート以上、上昇する恐れがある。また、ハドソン川下流域に近い海面は、50年代までに2倍近く、80年代までに4倍近く上昇する可能性がある。クイーンズ・ファーロッカウェイでは、12年のハリケーン・サンディ以来、マンホールやパイプに砂やがれきが詰まり、洪水被害に悩まされ続けている。住民は、海面上昇で洪水が増え、金銭的負担が増すことを懸念する。
海面上昇は、市における気候変動の最も直接的で明白な影響だ。海水温の上昇に伴う海水量の増加や、陸地の氷河の融解によって起こる。米内務省によれば、洪水以外にも、周辺の生態系にダメージを与え、海岸浸食を増大させる可能性があるという。(5日、NY1)
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