賄賂負担、業者間で調整か

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共同通信
嶋崎秀彦容疑者

 東京都千代田区発注工事の入札を巡る汚職事件で、あっせん収賄容疑で再逮捕された元区議への賄賂の疑いがある自宅の洗面台工事は、元区議から癒着があったとされる地元の任意団体側に依頼していたことが10日、捜査関係者への取材で分かった。依頼を受けたのは団体の会長だった配管工事会社元取締役で、警視庁捜査2課は、元取締役が元区議の窓口となり、便宜を受けた業者間で賄賂の負担を調整したとみている。

 配管工事会社は「日管」(浜松市)。元取締役は、洗面台工事を提供したとされる設備工事会社「五建工業」(千代田区)など十数社でつくる任意団体の会長として、元区議嶋崎秀彦容疑者(64)から入札情報を不正に得たとみられている。元取締役は2016年ごろ会長になり、同団体は遅くとも17年ごろから嶋崎容疑者に利益供与を繰り返していたという。

 再逮捕容疑は、20年にあった2件の入札情報を漏らすよう区職員に働きかけ、元取締役から10万円相当の商品券などを、五建工業側からは自宅洗面台の工事代金約17万円の免除を受けた疑い。