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共同通信
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参院政治倫理審査会は12日の幹事懇談会で、自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件を巡り、14日に安倍派の世耕弘成前参院幹事長、橋本聖子元五輪相、西田昌司元政調会長代理の3人を対象に全面公開で審査を実施すると決めた。同派が参院選の年に改選対象の議員に全額還流していた経緯が焦点となる。一方、衆院政倫審には安倍派の会長代理を務めた下村博文氏が開催を申し出た。
参院での政倫審実施は1985年の設置後初となる。野党側は3人では不十分として、審査を申し立てた32人全員の出席を引き続き要求する。
14日の政倫審では、安倍派が改選議員にパーティー券販売ノルマと超過分を合わせた全額を還流していた理由の他、2022年にいったん廃止を決めた還流が復活した経緯などを追及する構えだ。野党側幹事の吉川沙織氏(立憲民主党)は記者団に「問題の構造を明らかにしたい」と述べた。
橋本氏は「政治不信を招いた責任は大きい。政治責任を果たしたい」と記者団に述べ、出席すると表明した。世耕、西田両氏もこれまでに出席意向を明らかにしている。