自販機ビジネスに夢をかける
起業費用は安価、全米で広がり
自動販売機を活用した副業ビジネスが、全米でじわじわ広がっている。起業費用はそれほどかからず、方法は簡単。中古の自販機を1500ドルで購入し、コストコで購入した商品を積み込み、利益を追い求めるというものだ。
業界団体によれば、全米には300万台もの自動販売機があり、182億ドルの売り上げを誇る一大産業だ。とはいえ、専門業界誌によると、運営する人の収入は、半分以上が年間100万ドル以下にとどまっている。そして、彼らの多くは、他の仕事を掛け持つ個人だという。利益を捻出するには、多くの工程が必要とされており、人通りが不十分な場所に自販機を置くと、赤字になることもあるとされる。
自販機ビジネスは、もっと簡単に金銭を得るのを夢見る米国人の想像力をかきたてている。給与所得だけで足りないために、副業としてポテトチップスやソーダの売り上げに頼る人もいる。さらには、仕事を辞めて上昇気流に乗ろうとして、自販機ビジネスに賭ける人も出てきているという。こうした風潮に、SNSが拍車を掛ける。2019~2023年で、自販機の収入に言及した投稿やコメントの数は、Xで3倍以上、インスタグラムでは6倍に増加した。(9日、ウォール・ストリート・ジャーナル)
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