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共同通信
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ロシアのプーチン大統領は国営テレビが13日に放送したインタビューで、侵攻したウクライナで戦術核兵器の使用は考えなかったとする一方、国の存続が危機にさらされれば核兵器使用を辞さないとの立場を改めて示した。侵攻長期化を背景に、ウクライナ支援を続ける北大西洋条約機構(NATO)側をけん制する狙いとみられ、欧米の反発は必至。
プーチン氏は「兵器は使うためにある」と説明。自国や同盟国が核や大量破壊兵器で攻撃された場合や国家の存立が脅かされる場合には核使用の可能性があるとする国防の基本文書「軍事ドクトリン」に触れ「主権と独立の維持に、あらゆる兵器を使う」と強調した。
ロシアの核戦力は世界で最も現代化が進んでいるとし、極超音速弾頭「アバンガルド」を装備した大陸間弾道ミサイル(ICBM)の配備で米国のミサイル防衛(MD)は「無力化された」と主張した。
その一方でプーチン氏は、「真剣で現実的な対話」によりロシアの安全保障を確保できるなら侵攻を終わらせる交渉の用意があると表明した。(共同)