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共同通信
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【キーウ共同】ロシアがウクライナに発射した北朝鮮製の弾道ミサイルについて、ウクライナ検察当局が標的への命中率が約2割にとどまるなど「品質が非常に低い」と分析していることが14日、軍と協力してミサイルの残骸を調べた検事総長事務所への取材で分かった。発射数が約50発に及んでいることも判明。北朝鮮の弾道ミサイルで計24人が死亡したという。
北朝鮮は、実戦に初めて投入されたミサイルのデータをロシアから入手し、迎撃回避や攻撃の能力向上を目指しているとされる。同事務所戦争犯罪局のユーリー・ベロウソフ局長は「北朝鮮はウクライナをミサイル実験場にしているようだ」と懸念を表明。全体の約8割が標的に命中せず、半数は着弾前に空中で爆発したという。ウクライナの防空システムによる迎撃を回避する能力がどの程度あるかは捜査中だとした。
ロシアが発射しているのは、同国の弾道ミサイル「イスカンデル」に酷似した短距離弾道ミサイル「KN23」や、米国の地対地ミサイル「ATACMS(エイタクムス)」に酷似した「KN24」。