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共同通信
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【北京共同】中国北京市でアステラス製薬の日本人男性社員がスパイ容疑で拘束された事件で、中国当局が男性を起訴するかどうかの審査を始めたことが19日分かった。中国政府が18日、日本政府に伝えた。日中関係筋が明らかにした。男性の拘束から今月で1年。起訴されれば公判手続きに入り釈放は一段と困難になるため、日本政府は早期解放を強く働きかける方針。
中国当局は原則として1カ月以内、最長でも6カ月半以内に起訴の可否を判断する。男性は昨年3月に拘束され、同年10月に国家安全当局に正式に逮捕された。
日中関係筋によると、日本大使館員は2月27日に男性に対する11回目の領事面会を行った。医務官も同行し、健康状態に大きな問題がないことを確認した。日本政府は男性の家族との連絡をはじめ必要な支援を行っている。
男性は50代でアステラスの現地法人幹部を務めたベテラン駐在員。
日本外務省によると2014年以降、男性を含め17人の邦人が拘束され、現時点で5人が中国国内にとどめられている。