Published by
共同通信
共同通信
【ブリュッセル共同】バルト3国のラトビアのカリンシュ外相は19日、欧州連合(EU)の会合出席のため訪れたブリュッセルで共同通信の単独インタビューに応じ「インド太平洋における脅威は台頭する中国だ」と強調した。国際秩序を守るために、主要国である日本と欧州が連携を深めることを期待した。
カリンシュ氏は、台湾統一へ軍事圧力を強める中国について「力で現状を変えようとする試みは危険だ。受け入れられない」と表明。台湾とラトビアは1990年代から協力関係を築き、活発な貿易を続けており、現状維持が重要だとの考えを示した。日欧は「自由、民主主義、法の支配という重要な価値観を共有している。協力方法をもっと模索しなければならない」と語った。
カリンシュ氏が2019~23年に首相を務めたラトビアは、巨大経済圏構想「一帯一路」の一環である中国と中東欧との経済協力枠組みから22年に離脱した。カリンシュ氏は「欧州の多くの政治家はインド太平洋地域に無関心だったが、同地域の情勢は欧州にも影響することが分かってきた」とした。