避妊薬が処方箋なしに買えるように
NY州、女性の避妊の権利を擁護
ニューヨーク州のホークル知事は19日、避妊薬をOTC医薬品として販売することを許可する規則に署名した。これにより女性が安全な避妊薬を処方箋なしに薬局で購入できるようになる。
許可されたのはホルモンをコントロールする経口薬、子宮内リング、パッチの3種類。いずれも米食品医薬品局(FDA)の承認を得ており、向こう数週間内に最長12カ月分の販売が開始される予定だ。ホークル氏は「人工妊娠中絶の権利が危うくなっている。ニューヨーク州は避妊薬へのアクセスを個人の権利として守り続ける」と話した。
販売は各薬局の自由。希望者は薬局に連絡をして販売するか、いつから販売するかを確かめる必要がある。健康保険が適用になる場合もある。ただし、自己投与するため、購入時に薬局で自己スクリーニングを行い、投与用法や副作用に関するコンサルテーションを受ける。販売後72時間以内に、薬局が購入者の主治医に連絡する決まりもある。
米国では昨年、FDAが経口避妊薬「オピル」の処方箋なし販売を許可しており、すでに薬局やオンラインで購入が可能だ。FDAによれば、米国内での妊娠は年間610万件。その約半分が「予期せぬ妊娠」で、妊婦健診を受けず、早産につながるなど、子供の発達や健康に悪影響を及ぼすおそれがある。(19日、amニューヨーク)