紅こうじ摂取、1人が死亡事例

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共同通信
小林製薬が製造販売したサプリメント「紅麹コレステヘルプ」

 小林製薬が製造販売した「紅こうじ」を使った機能性表示食品のサプリメントによる健康被害は26日、3年間摂取していた1人が腎疾患で死亡する事態に発展した。3年前からサプリを定期的に購入し、死亡する今年2月まで摂取を続けたとみられる。消費者庁によると2015年の機能性表示食品の制度開始後、メーカーが健康被害を公表して自主回収するのは初めて。健康維持や増進に役立つことをうたいながら、摂取との因果関係が強く疑われる死亡事例が判明した。

 小林製薬によると、23日に遺族から死亡に関する情報がメールで寄せられた。ただ、膨大な問い合わせに対応が追いつかず、25日になって死亡を把握したという。

 問題の紅こうじは小林製薬の大阪工場(大阪市)で製造された。

 また、サプリを摂取した後に入院したとの情報が26日午前までに新たに約50人から寄せられていることも判明した。24日時点の入院者数は26人だった。通院者数を含む最新の被害件数は集計中としているが、さらなる被害規模の拡大は避けられない見通し。

小林製薬の大阪工場=26日午後、大阪市