大谷ファン、事件にどう反応?
会見後、サポートと疑心と
ロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平選手の通訳がスポーツ賭博に絡んだ事件が全米に衝撃を与えたが、多くの大谷ファンは変わらない支援の声を送っている。一方、「必要な情報が十分にない。試合は見に行くが、当局の捜査結果を待ちたい」という冷静な声もある。
26日のエンゼルス-ドジャース戦では、大谷が打席に向かうと、大画面に古巣エンゼルス時代の名場面を集めたビデオが流され、大歓声が起きた。大谷は、感動の表情で観客席に何度もお辞儀した。
地元羅府新報の永田潤・日本語部編集長は「大谷が24日声明を出したことで、日本人・日系人ファンはスッキリした。チケットも売れている」と話す。声明発表時に球場にいたが、多くの記者は球団側のビデオをモニターで見たという。モニターに映らなかったが、ロサンゼルス・タイムズ記者は「複数の選手や球団幹部が同席し、大谷をサポートする姿勢を強く見せた」とXで伝えた。
LAタイムズによると、大谷はダグアウトで、通訳なしで直接話しているとコーチ陣が証言。水原一平通訳が解雇された後のシフトはスムーズだという。
一方、ニューヨークの野球ファンで、スポーツ試合中継のグラフィックス・オペレーターをするスーザン・ミヤギ・マコーマックさんは「大谷が事件に関わっていたという結果が出た場合は、大谷についての見方を変える」と話した。福岡県に住む北九州市立大学准教授アン・クレシーニさんは「日本では『大谷を信じる』という声が目立つが、アメリカ人は割と疑念を抱いている」と話す。
大谷が関与したのかという疑惑については、米連邦捜査局(FBI)などの捜査結果が出るまで真相は不明であることは事実だ。(津山恵子)