3月30日【気になったニュース】
ギャンブル依存症はアメリカの体質?
個人、企業、政府も?
一週間お疲れさまでした。月曜日に、大谷選手が、元通訳の違法賭博問題に対する会見を開いたこともあり、その後の反応を含めて、ギャンブル関連の記事が気になりました。WSJも、同ケースをきっかけに、NBAやNFLでのスポーツ賭博に関する調査をとり上げ、特に選手自身の試合における賭博が改めて注目されることになりました。(これも今回の大谷選手のケースでは異なるように思いますが。。。一方で、あまり好ましい状況ではないですが、改めて大谷選手の影響の大きさを感じることになりました。)
スポーツとギャンブルの問題は、アメリカでも長く、大リーグでは、1919年のWorld SeriesでChicago White Soxの8人の選手がわざと負けたとされる”The 1919 Black Sox”に始まり、1989年のPete Rose選手の野球賭博による球界永久追放処分(ただし、こちらは刑事事件ではありません)などがよく出てきます。(Pete Rose選手は、いまだに大リーグ最多安打記録を保持していますが、これにより名球会入りはできていません)。 これらのスポーツ・ギャンブル問題、特に自分自身が絡む試合でのギャンブルが問題となり、アメリカでもしばらくスポーツ・ギャンブルは連邦法で禁止されていました。
ただし、この禁止が2018年の最高裁判決で覆された結果(ほんとに、アメリカではいたるところで最高裁が影響をあたえますよね。最高裁判事の任期自体は、終身だし。)、その後スポーツ・ギャンブルが、凄まじい勢いで伸びることとなり、賭け金総額は、2023年で前年比27.5%増の$120Billion (18兆円)で、業界収入としては$11B (1.65兆円)にもなっています。今年2月のSuper Bowl一試合だけでも$23Bが賭けられたことや、スポーツ団体やメディア自体がスポーツ・ギャンブルを推奨していること(ギャンブルを通じた依存性を高めることで、よりファンを囲い込めると考えている…)を考えると、残念ながらこのトレンドは続きそうに思います。スポーツ・ギャンブルで、一番収入の多い州が、NYとNJということもありますし。そう考えると、自分自身もそうですが、子供たちをこれらのギャンブル依存症に巻き込まれないようにするかということが、課題のようにも思います。(スポーツ・ギャンブルのコマーシャルもいたるところで見られますし、元通訳にも、いろんなところから“悪魔のささやき”があったことは、容易に想像できますし。)
一攫千金を夢見るという意味では、暗いニュースだけでもありませんでした。金曜には、Mega Millionsという宝くじの当選者がNJ州からでましたし。当選額、なんと$1.13B (1700億円!!!)。 アメリカの場合、当選者は1)今後29年間にわたる分割受取か、2)当選時一括受取が選べます。ちなみに、一括受取の場合、金額はだいぶ小さくなってしまいます(今回の場合、$540Million。それでも820億円ほどですけどね。。。)なぜなら、この当選額はそもそも、宝くじの購入総額を今後30年安定投資した場合に貰える金額を示しているのであって、今たちまちの購入総額ではないからです。(そのあたりの表示の仕方も、アメリカらしいと言えば、らしいですが。)ちなみに、宝くじの最高当選額は、2022年11月のPowerballでの$2.04Billionです。
一方で、このMega Millionsにあたる確率はと言うと、コロナで有名になったCDC(アメリカ疾病予防管理センター)によると、バスルームでケガをする確率30,000分の1だそうです。また、アメリカ国立気象局によると、雷にうたれるほうが、250倍簡単だそうです。
ただし、夢は諦めてはいけません。今週日曜はEasterですし、ぜひともegg huntでは、お宝を掘り当ててください。ではよい週末をお過ごしください。
代表 武田 秀俊
今週の1枚
→ 最新のニュース一覧はこちら←