大川原側、捜査員を追加告発

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共同通信
追加刑事告発のため警視庁本部に入る「大川原化工機」の大川原正明社長(右)ら=2日午後

 「大川原化工機」の社長ら幹部が生物兵器製造に転用可能な装置を無許可で輸出したとする外為法違反罪などに問われ、起訴が取り消された事件を巡り、同社側は2日、虚偽有印公文書作成・同行使の疑いで、捜査当時の警視庁公安部の捜査員を同庁捜査2課に追加で刑事告発した。装置の温度実験に関するうその捜査報告書を作成したとしている。

 同社側によると、告発したのは、当時、警部(3月末で辞職)と巡査部長だった男性捜査員2人。うち警部について同社側は3月、弁解録取書を破棄したなどとする公文書毀棄と虚偽有印公文書作成・同行使容疑で当時の警部補1人とともに警視庁に告発していた。

 捜査員2人は2019年5月、霧状の液体を熱風で粉末化する同社の「噴霧乾燥装置」が輸出の規制対象に当たるとみて、装置内を高温にできるか確かめる実験に関わった。同社側は2人が目標としていた温度条件を満たさなかった1カ所を実験結果から外した虚偽の捜査報告書を作成したとしている。