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共同通信
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【インディアナポリス共同】北米の多くの地域で8日、太陽が完全に月に隠れる皆既日食が観測された。米中西部インディアナ州インディアナポリスでは午後3時(日本時間9日午前4時)過ぎ、空が急に暗くなって「黒い太陽」が現れ、大きな歓声が上がった。普段は見えない太陽大気の外層コロナも姿を現した。
インディアナポリスで毎年開かれる自動車レース、インディアナポリス500マイル(インディ500)のサーキット場には多くの人が日食用のグラスを持参して観測に訪れた。太陽がすっぽり隠れると、写真を撮ったり指さしたりしていた。
皆既日食の範囲はメキシコから米南部~北東部、カナダ東部へと抜ける帯状。地域により約3~4分間、太陽が完全に隠れた。米国内でこの範囲に住む人口は約3100万人、外から押し寄せた見物客も100万人を超えると推定されている。
日食は地球と太陽の間を月が横切ることで起きる。太陽は直径が月の400倍あるが、月より400倍遠くにあり、太陽と月がほぼ同じ大きさに見える地球特有の条件が生む天体ショーだ。
皆既日食が日本で見られるのは2035年9月、金環日食は30年6月になる。