キャンパスで逮捕者150人以上
学生の抗議行動、ベトナム反戦以来の高まり
ニューヨーク市内の大学でイスラエルのガザ攻撃に対する抗議行動が激化している。22〜23日、ニューヨーク市警(NYPD)は150人以上を逮捕した。
コロンビア大では先週、NYPDがキャンパス内の広場を占拠していた学生100人超を排除し、逮捕した。学生の抗議行動がここまで高まったのは1968年のベトナム反戦以来のこと。ネマト・シャフィク学長は22日の授業をリモートに切り替え、今学期末までハイブリッド授業とする可能性も示唆している。
抗議の動きは今週、ニューヨーク大に飛び火した。大学の要請を受けたNYPDはキャンパス内で座り込みなどを行っていた学生、教員ら100人以上を逮捕した。NYPD関係者は逮捕者には大学とは無関係の者も含まれていると明かしている。この他、マンハッタン内のニュースクール大、コネティカット州のエール大など、抗議行動は全米に拡大している。
大学はこれまで抗議行動を認めてきた。しかし、一部が過激化し、ユダヤ系学生の安全を守る必要が出てきた。コロンビア大のユダヤ系団体「ハバッド」は、ユダヤ系学生がデモ隊から「ポーランドへ帰れ」「子供の殺害を止めろ」などの暴言を浴びせられる様子を撮影したビデオをSNSに投稿。ニューヨーク大では22日夜、火の手が上がったとの情報がある。建物の損壊など被害は報告されていない。(23日、ゴッサミスト)