46針縫合の大工「ここにいるのを感謝」
読書中、いきなり刺される
22日午前6時ごろ、ポート・オーソリティー・バスターミナル(マンハッタン区)で、ニュージャージーから出勤途中の大工、ダニエル・サルバトーレさん(66)が、見知らぬ男に突然首と腕を8回刺された。46針を縫う大けがを負ったものの、一命を取り留めたサルバトーレさんは、病院のベッドで「私は死んでいるはずだった。ここにいることに感謝している」と今の気持ちを明かした。
サルバトーレさんはこの5年間、ニュージャージーからマンハッタンにバスで通勤を続けてきた。ポート・オーソリティーでバスを降りた後、同僚を待つ間に30分ほど読書するのが日課。翌日に控えた誕生日のプレゼントとしてもらった書籍を読んでいたところ、事件に巻き込まれた。
「ただ座って本を読んでいた時、誰かが私の死角の右側から近づいて来た。振り返ったところ、ナイフがいきなり私の首に刺さった」。マイケル・マクロスキー容疑者(42)は、サルバトーレさんを何度も刺し、地面に叩きつけた。「やっとの思いで彼から離れ、手を離すと、辺りは血だらけだった」。近くのダンキン・ドーナツに駆け込んだサルバトーレさんは「失血のため、頭がくらくらし始めた」と振り返る。「警察官は『もし切り口がもう少し下で深かったら、出血多量で死んでいた』と言っていた。私はとても幸運だ」。(23日、ニューヨークポスト)