こどものくに幼稚園 | DAILYSUN NEW YORK

こどものくに幼稚園

04/26/2024

こどものくに幼稚園

こどものくに幼稚園は、豊かな緑に囲まれ全米内でも教育レベルが高いことで知られるウェストチェスター郡にある。17エーカーという広大な敷地内に位置し、散歩しているだけで四季折々の変化や小鳥のさえずりが楽しめる自然に恵まれた環境だ。1975年にクイーンズで始まった園の長い歴史も、来年で50周年という大きな節目を迎える。

人格形成の基礎を作る大事な幼児期には、母国語による「遊び込み」を通し、こども同士の深い関わり合いから得られる楽しさや喜びを体験することで、心の安定を図ることがとても大切であると考えられている。また、その楽しい体験を共有することによって「自分でやりたい」という意欲が芽生え、「自ら考え、行動する」ことへ繋がっていく。同年齢のこども達の中で安心して自己表現をしていくことが可能な「年齢別クラス保育」、異年齢の子供たちが年齢の
垣根を越えて一緒に遊びながら協調性や社会性を身に付けていく「縦割り保育」、そして一人ひとりの子どもと向き合いさらに深く関わることができる「グループ保育」、この３つの大きな柱を中心にカリキュラムが組まれている。

翌日の準備をしている時に「明日こども達がこの活動をどうやって楽しんでくれるかな」という保育者のワクワク、朝登園してそれを見た時のこども達の「やってみたい！」というワクワク、園にはそんなワクワクした気持ちが毎日溢れている。

日系幼稚園として、日本から遠く離れたここニューヨークでも、日本文化を体験、継承しいくことを大切にしている。日本の歌、手遊び、また伝承遊びなどを多く取り入れ、こども達へのたくさんの本の読み書かせや紙芝居なども毎日の日課としている。また、日本製の幼児用鉄棒や跳び箱なども多く所有しているので、日本の幼稚園と同じ活動も経験することができる。

日本文化の体験・継承、また言語面での日本語の発達を大切にしていくと同時に、アメリカのコミュニティーの一員としての意識を子ども達に教えることも大事な柱の一つとしている。園専属のESL教師による英語クラスでは、ゲームや製作を通して楽しく英語を覚えていくことができる。建物内には現地幼稚園が入っており、お互いの文化紹介イベントを通してのこども達同士の交流も行われている。また「Community Service Day」では、こども達も自ら地域活
動に参加し、コミュニテイーの一員としての自覚を持ち、毎日の生活の中でも自分が出来る社会協力を行っていく意識につなげている。

園の行事

1年を通してアメリカの行事と日本の行事の両方を行っている。1学期はハロウィーン、サンクスギビング、Election Day、クリスマス、ハヌカなど、アメリカの行事が中心となる。ハロウィーンでは、こども達は色々な材料を使って自分がイメージしたものを先生と話し合いながら形にし、世界に一つだけのオリジナル衣装を作る。当日はファッションショーでみんなに披露し、それを着てTrick or Treatを楽しむ。2学期はお正月、お餅つき、節分、ひなまつりなど日本の様々な行事が目白押し。お正月交流会では同じ建物に入っている現地幼稚園の全園児を招待し、こま回しや羽根つきなど日本のお正月遊びを一緒に楽しむ。3学期にある運動会では、リレー、綱引きそして玉入れなど「日本の運動会」を家族みんなで経験することができる。

保護者の方々にも園の活動をたくさん見てもらうため、「オープンスクール」や「半日体験」を行っている。半日体験では保護者の方は実際にクラスでこども達と一緒に半日過ごし普段のクラスの様子を見ることができる。また、普段なかなか園に来ることが難しいお父さん達と自分の教室で一緒に過ごせる「父親参観」は、こども達にとっても思い出に残る特別な日とな
っている。

サマースクール

夏は「こどものくにサマースクール」を開催している。６月24日から８月２日までの６週間の中、好きな週を選べる。一時帰国など忙しいスケジュールにも合わせられるよう、それぞれの予定に合わせてフレキシブルに対応している。

サマースクールでは毎日「ことばのクラス」の時間が設けられており、5歳以上は日本語または英語を選ぶ。聞く・話す・読む・書くすべての分野を網羅しながら、それぞれのレベルに合わせたカリキュラムが考えられている。普段現地校に通い、集団の中で日本語を使う機会がなかなかないと心配な家庭、また、現地校生活の中で少し英語に苦労している子どもにとっても、夏は集中してレベルアップを目指せるとてもいい時である。この夏のサマースクール全体の大きなテーマは「STEAM」（Science, Technology, Engineering, Art & Mathematics）。「なぜだろう」と興味を持ったらその気付きを「こうやってみたらどうなるだろう？」の実践につなげていく。たくさんのイベントがある中、なんといっても目玉は「夏祭り」！大迫力の和太鼓演奏に合わせてこども達のお神輿練り歩きが登場する。その後輪投げ・ヨーヨー釣りそして綿菓子作りなど、日本のお祭りを家族や友達みんなで楽しめる。