広がる人種間の給与格差
NY市職員、白人と非白人
ニューヨーク市職員の給与を巡り、白人と有色人種の間における格差が広がっている。アジア系や黒人、ラテン系などの有色人種は、白人よりも1ドル当たりにつき平均16セント少なくなっており、有色人種の女性間での差はさらに広がっている。
市がまとめた報告書によれば、白人職員が1ドルを稼ぐのと同時に、非白人が稼ぐ給与は84セント(平均)に過ぎない。男女間を見ても、白人男性職員の収入1ドルと比べると、有色人種などその他市職員の収入は平均82セントとなっているのが実態だ。市議からは「これらの調査結果は、女性や非白人職員が過小評価され、低賃金だとの長年にわたる傾向を示している」(カルメン・デ・ラ・ロサ氏)との意見が上がる。
ニューヨーク市の担当者は、こうした賃金格差に関し「労働者間の競争条件を公平にするための努力を既に行っている」と強調。報告書は、賃金格差について、「上級職や管理職を含む高給職の大部分が白人男性によって占められているのが原因だ」と指摘する。ニューヨーク市政で、2人目の黒人市長となるアダムズ氏は、副市長をはじめとした要職に多くの女性や有色人種を任命するなどの努力を続けている。有色人種の女性は、全体の3分の2以上で、有色人種の男性は残る3分の1となっている。(4月29日、ゴッサミスト)