ジャパンパレード、多様な文化アピール
「鬼滅の刃」キャストが特別参加
ニューヨークの日本・日系コミュニティを紹介する2024年ジャパンパレードがマンハッタンで11日行われた。数万人のニューヨーカーがおしかけ、同時開催のストリートフェアでも日本各地のフードを求める長蛇の列が相次いだ。『舞台「鬼滅の刃」』のキャスト6名も日本から駆けつけ、沿道のファンから「ありがとう!」と感動の声が飛んだ。
「鬼滅の刃」のキャストらは、フロートから飛び降りて格闘技を披露しサービス。メンバーがインタビューに応じ、「ジャパンパレードに参加できたのは大きな一歩」「演劇の中心地、ブロードウェイの一員になっていければいいという夢ができた」と話した。沿道からの熱気あふれるファンの声について「作品の中に、くじけても前を向いて生きていこうというメッセージが詰まっているのが、いろいろな人の心に刺さっていると思う」とコメントした。
今年のグランドマーシャルは、元プロ車いすテニス選手国枝慎吾氏。全米オープンテニスでは顔馴染みだったが、「試合以外でニューヨークに来たのは初めて。パワーを感じる」と満面の笑顔をみせた。
パレードには、99グループが参加。踊りや柔道、剣道、ポップカルチャーなど日本の多様な「顔」を披露。ニューヨーク・タイムズで「行きたい場所」の3位に選ばれた山口県がフロートを出したほか、石川県、群馬県、愛知県、広島県、茨城県の各県人会、奄美会、京都倶楽部などが練り歩いた。
森美樹夫・在ニューヨーク総領事大使は、世界的ヒットとなったドラマシリーズ「将軍」にちなみ、鎧姿で登場。「日本には多様性ある文化、テーマがあるというのを伝え、末長くパレードを盛り上げていきたい」と語った。
前身は2007年からセントラルパークで開かれた「ジャパンデー」で、22年からパレード形式となった。第2次世界大戦後や自動車貿易摩擦などで、ニューヨークの日系人・日本人社会は長年、イベントを行わなかった。パレードは今年3回目となり、企業の山車もふえ、春のニューヨーク行事として根付いている。
(文と写真、津山恵子)
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