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共同通信
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厚生労働省は17日、職場でのハラスメントに関する実態調査を公表した。顧客らが従業員に迷惑行為をする「カスタマーハラスメント」(カスハラ)は27.9%の企業が過去3年間に従業員から相談を受けていた。相談件数の推移でパワハラやセクハラに減少の兆しが見られる中、カスハラは唯一「増加」が「減少」を上回った。予防・解決の取り組みでも遅れが目立った。
厚労省は、カスハラから従業員を守る対策を企業に義務付ける検討に入っており、今後の論議につなげる。
昨年12月に全国の企業・団体を調査した。パワハラとセクハラ、カスハラのほか「妊娠、出産、育児休業」「介護休業」「就活セクハラ」の6種について、過去3年の相談件数や増減を尋ねた。件数はパワハラ(64.2%)が最も多く、次いでセクハラ(39.5%)、カスハラの順だった。
カスハラは過去3年で「増加した」が23.2%となり「減少した」の11.4%を上回った。
予防・解決の実施状況はパワハラ95.2%、セクハラ92.7%に対し、カスハラは64.5%にとどまった。