クイーンズの路上で警官2人撃たれて負傷
反撃して容疑者入院
ニューヨーク市警(NYPD)の警官2人が3日午前1時40分頃、クイーンズの路上で電動バイクに乗った男(19)に銃で撃たれて負傷した。2人は病院で手当を受けた後退院している。3日、ニューヨークポストが伝えた。
この男はベルマルド・カストロ・マタ容疑者。クイーンズ・エルムハーストの89丁目と23番街付近で一方通行の道を反対方向に走行していたため、警官2人が呼び止めた。同容疑者はバイクを乗り捨てて逃走。追いかけた警官に向かって、違法銃を数回発砲した。銃弾はクリストファー・アブレイユ巡査(26)の足、リチャード・ヤルッソ巡査(26)の防弾チョッキ正面に当たった。警官2人のうち少なくとも1人が反撃し、マタ容疑者の足首を撃った。
マタ容疑者はベネズエラからの越境者。ラガーディア空港近くの移民シェルターに住んでいる。前科はないが、NYPDはクイーンズで起きたひったくり数件の容疑者ではないかとみている。同容疑者はニューヨーク・プレスリタリアン病院に入院し、手術を受ける予定。
警官2人はエルムハースト総合病院に搬送され、3日朝、退院した。病院前には多くの警官が集まり、敬礼で2人を見送った。大きな拍手も沸き起こっている。2人は115分署公安部に所属。アブレイユ氏は勤続5年、ヤルッソ氏は2年半前に入隊した。
3日朝の記者会見でNYPDのカバン本部長は「一つ間違えば、大事に至っていたかもしれない」とコメント。同席したアダムズ市長は、穴の開いた防弾チョッキを手に、「このおかげで、若い巡査は家に帰ることができる。神に感謝したい」と指摘。「無分別な暴力犯罪が横行し、命を尊重する気持ちのかけらもない」と続け、「2人の巡査は規律を遵守し、プロとして使命を全うした」と称賛した。