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共同通信
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政府は11日、孤独・孤立対策推進本部を開き、悩みや困り事が深刻化する前に地域住民が担い手として支える「つながりサポーター」の養成促進を柱とした重点計画を決定した。計画自体は以前からあったが、対策強化のため、4月施行の孤独・孤立対策推進法で法的に位置付ける。本部長の岸田文雄首相が同月の会合で策定を指示した。
計画は、単身世帯や単身高齢世帯の増加が今後見込まれると指摘。「孤独・孤立の状態は、人生のあらゆる段階で誰にでも生じうる」と訴えた。孤立しても「ためらい」「恥じらい」といった感情により支援を受けない人たちがいるとして「支援を求める声を上げやすい社会にする」と強調した。
サポーター育成の取り組みには、全国の自治体や学校などによる講座開設といった啓発活動を想定。計画には、悩み事を抱える人を支援するNPOや自治体に対する「孤独・孤立対策推進交付金」での財政的な後押しも盛り込んだ。自殺対策として、悩みを聞いて支援につなげる「ゲートキーパー」の養成も強化する。