別件の捜索で漏えい文書発見

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共同通信
鹿児島県警察本部=鹿児島市鴨池新町

 国家公務員法違反の疑いで前鹿児島県警生活安全部長本田尚志容疑者が逮捕された事件は、県警が別の情報漏えい事件の関係先の捜索で、本田容疑者が外部に郵送した文書の画像データを見つけたことをきっかけに発覚したことが13日、捜査関係者への取材で分かった。

 本田容疑者は退職直後の3月28日ごろ、職務上知り得た個人情報を含む、県警の不祥事をまとめた文書を札幌市のライターに郵送。ライターによると4月3日に届き、同日中にニュースサイトを運営する福岡市の男性に画像データをメールで送った。

 県警は4月8日、捜査資料を漏えいしたとして、地方公務員法(守秘義務)違反容疑で曽於署の巡査長を逮捕。同日、福岡市の男性宅を参考人として捜索しパソコンと携帯電話を押収した。男性は運営するサイトで捜査資料の写真を掲載していた。男性の弁護士によると、男性は2月21日、県警本部に捜査資料の提出を申し出たが県警が拒否していた。パソコン返還の際、保存データを同意なく捜査員が消去したとして、弁護士は県警に苦情を申し出る書面を今月13日付で送付した。