自然の大きさ、カブトガニに感動!
NY育英学園NJ全日制小学部
ニューヨーク育英学園全日制部門(ニュージャージー州、岡本 徹 学園長)小学部の3・4年生は5日から、2泊3日の移動教室に出かけた。目的地はデラウェア州。この地は、アメリカ合衆国憲法を一番初めに批准したファーストステイトとして、また、日本では天然記念物に指定されているカブトガニが、5~6月に産卵に現れることで有名である。
初日はまず、ニュージャージー州最南端のケープメイからフェリーに乗ってデラウェア州のルイスへ渡った。フェリーからは、優雅に飛び回る沢山の海鳥を観察することができ、児童は感嘆の声をあげていた。デラウェア州に到着すると、デュポンネイチャーセンターを訪れ、カブトガニと渡り鳥についての学習を行った。現地ガイドスタッフによる英語での説明に、子ども達は熱心に耳を傾けて、これから出会うカブトガニへの期待感を高めた。
2日目は、ズワネデール博物館を訪れ、この地に入植したオランダ人たちの歴史と文化を学習。この博物館には、なんと江戸時代に日本からオランダへ輸出された人魚のミイラが展示されている。もちろん人工物ではあるのだが、なぜ人魚のミイラが日本で作られていたのか、その歴史や経緯が詳細に展示されており、子ども達はもちろん引率の教員も興味津々だ。
午後は、それぞれペアになってカヤックを体験。体を動かしながら、座学だけでなく全身でデラウェアの自然を満喫した。その後は、いよいよ、カブトガニの観察へ。海岸に広がる多くのカブトガニに、子ども達は驚きと興奮を隠せない様子だった。海岸では、ボランティアスタッフからカブトガニについての説明を聞き、産卵の様子を観察したり、砂の中に産み付けられた卵を実際に手に取って見たりして、保護活動の一部に携わることができた。カブトガニに触れた子ども達は、「思っていたよりも硬くて大きい」「向きを戻して助けてあげたい」など感想を口々に述べていて、目の前で繰り広げられる生命の営みに感銘を受けている様だった。
児童は、この移動教室でアメリカ東海岸の豊かな自然に触れながら、「海辺の生き物の生態」「食を支える農家の仕事」への学びを深めることができた。NJ全日制では、子ども達の自主性を育て、この地ならではの校外学習を様々な形で取り組んでいる。特に幼児部年長からは宿泊を伴うキャンプや移動教室を組み込み、通常の授業や英語カリキュラムとスパイラル的な総合学習を行っている。(記事、写真提供:NY育英学園NJ全日制小学部)