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共同通信
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【ニューヨーク共同】28日のニューヨーク外国為替市場の円相場は午後5時現在、前日比12銭円安ドル高の1ドル=160円84~94銭を付けた。米長期金利が上昇し、日米金利差を意識した円売りドル買いが優勢だった。円はドルに対し、年明け以降の半年間で20円近く下落しており、歴史的な円安圏で推移する。日米の金利差が開いた状態が続いているため、円安の収束は当面、見通せない状況となっている。
欧米外国為替市場の円相場は対ユーロでも下落し、一時1ユーロ=172円44銭と、1999年の単一通貨ユーロ導入以降の最安値を更新した。午後5時現在は1ユーロ=1.0708~18ドル、172円32~42銭。
根強いインフレを背景に、米連邦準備制度理事会(FRB)は高水準の政策金利を維持する。市場では足元の物価状況をにらみつつ、利下げの開始時期を探る展開が続く。一方、日銀は金融緩和政策からの正常化を慎重に進めており、日米の金利差は当面縮まらないとの見方が広がっている。
日本政府・日銀は過度な円安ドル高に歯止めをかけようと、4、5月に為替介入に踏み切ったものの、円安基調を反転させるには至っていない。