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共同通信
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九州5県で災害関連死を含め79人が犠牲となった2020年7月豪雨から4年となるのを前に、球磨川の氾濫により甚大な被害を受け、21人が亡くなった熊本県人吉市の市役所で30日、追悼式が開かれた。黙とう後、松岡隼人市長は式辞で「二度とこのような悲劇に見舞われることのないよう、残された者の責務を果たしていく」と述べた。
住民代表として追悼の言葉を述べたのは当時、市消防団の団長だった丸尾喜世人さん(75)。「私たちが学んだ教訓を、防災対策に生かしていかねばならない」と力を込めた。
熊本県の木村敬知事は「命と環境を守るため、緑の流域治水の取り組みを進めたい。今も仮設住宅で暮らす世帯が、一日も早く住まいの再建ができるように全力を尽くす」と話した。遺族や市職員ら約30人が出席した。
20年7月3日夜から4日未明にかけ、線状降水帯が発生して各地で川が氾濫。熊本県では1万2千人超が被災し、関連死2人を含め67人が死亡、家屋7千棟超が浸水するなどした。5月末時点で224戸424人が仮設住宅に入居している。