韓国、高齢者運転に不安の声

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共同通信
乗用車が歩道に突っ込み、9人が死亡した事故現場に花を手向ける人たち=4日、ソウル(共同)

 【ソウル共同】ソウル中心部で今月1日に60代後半の男が運転する乗用車が逆走して歩道に突っ込み、9人が死亡した事故を受け、韓国で高齢者運転を不安視する声が出ている。事故原因は未解明。急速な高齢化が進む中、免許更新の厳格化を求める意見も上がる一方「時期尚早」「高齢者差別を助長する」との指摘もある。

 「高齢者の免許更新に何らかの補完策が必要なのか、社会的議論を望む」。呉世勲ソウル市長は2日、事故で亡くなった市職員の葬儀で主張した。

 運転者の男は「車が急発進した」と話しており、警察が捜査中だ。ソウルでは3日、70代男性による車の事故が相次いで起きた。医療施設と保育園に突っ込む事故で、高齢運転への不安が広がった。

 韓国は総人口に占める65歳以上の割合が2023年、18.4%に。29.1%の日本より低いが、将来的に超えるとの見方もある。交通安全公団の同年のデータによると、運転手に占める65歳以上の割合はタクシーが約45%、バスは約17%。資格更新検査の合格率は約99%で、実効性を疑う声も上がる。