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共同通信
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【キーウ共同】ウクライナのゼレンスキー政権は、隣国ロシアの侵略を将来にわたって抑止するには北大西洋条約機構(NATO)加盟が欠かせないとの立場だ。加盟の道筋を明らかにし、ロシアを撃退するため最大限の軍事支援を実行するよう求めている。
NATO条約は加盟国への攻撃を全加盟国への攻撃と見なし、武力行使を含む必要な措置を取ると規定する。ウクライナがNATO入りを目指す最大の理由は、この集団防衛義務に基づく抑止力を獲得するためだ。
ただ戦時中の国が加盟すれば、NATOが戦争に巻き込まれかねず、米欧に慎重論は根強い。
ゼレンスキー政権はNATOに対し、直ちにウクライナを加盟交渉に招待し、できるだけ早期の加盟を実現するよう訴えてきた。しかし、今回の首脳会議でNATOが加盟交渉入りを決める可能性はほぼない。
ウクライナ側も招待はないとみており、加盟への道は長く険しいと理解している。ワシントンでは、加盟の条件と時期をできる限り明確にするよう求める考えだ。