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老朽化で輝き失うクライスラービル
所有者問題も発生、マンハッタンの象徴
ニューヨーク市のアイコン的高層ビル「クライスラービル」が、輝きを失っている。かつて「マンハッタンのスカイラインの宝石」と称されたものの、近年は携帯電話の電波状況の悪さが指摘され、エレベーターなどの老朽化が著しい。ハイテク企業が普及させた明るく現代的なオープンフロアのオフィスが台頭し、観光客向けの新しいクラスの超高層ビルが市内に登場する中、違いが際立つ。ニューヨーク・タイムズが12日、報じた。
ミッドタウンのグランド・セントラル・ターミナル近くにあるクライスラービルは、うろこ状の尖塔が特徴的だ。赤いモロッコ産の大理石と巨大な天井壁画が存在感を示す壮大なアール・デコ様式のロビーには、多くの観光客が集まる。人気テレビシリーズ「セックス・アンド・ザ・シティ」や映画「メン・イン・ブラック3」など幾多の作品に登場し、1930年のオープン以来、同ビルは著名な象徴的建築物であり続けてきた。
ところが、自然光不足や害虫・ネズミの発生、さらには「濁った水が出る冷水器」などの老朽化が進行している。加えて、2019年、同ビルを市の開発会社RFRと共に1億5千万ドルで購入したオーストリアの不動産会社シグナが昨年末、破産を申請。その後、オーストリアの裁判所はビルの持ち分の売却を同社に命じる判決を下しており、歴史あるビルの将来が疑問視されている。
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