トランプタワーなどの警備強化
暗殺未遂事件受け、市内要所も
トランプ前大統領の暗殺未遂事件が起きた13日、ニューヨーク市警(NYPD)はトランプタワーなど市内要所の警備を強化した。同日、ゴッサミストが伝えた。
ファビエン・レビー副市長は13日、パトロールなどにあたる警官の増員を発表。具体的な脅威はないが「大事を取って」と説明した。対象としてトランプタワーの他、トランプ氏が所有するトランプ・ビルディング(40 Wall Street)、裁判所などが集まるフォーリー・スクエア、そして市庁舎を挙げている。
暗殺未遂事件は、ペンシルベニア州バトラーで開催された選挙集会で起きた。トランプ氏が演説中に狙撃され、右耳を負傷。血を流す同氏を大統領警護隊(シークレットサービス)が囲んで会場から退避させた。その際、トランプ氏は拳を何回も突き上げ元気なところをアピール。シークレットサービスも後に同氏が「無事」であることを公表した。トランプ氏の選挙活動の報道担当者も「地元の病院で手当を受けたが、大丈夫だ」と話している。
アダムズ市長はX(旧ツイッター)上で「恐ろしい」とコメント。「トランプ前大統領、その家族、そしてこの事件に巻き込まれた全ての人のために祈りを捧げる。政治的暴力はこの国にはふさわしくない」と続けた。ニューヨーク州選出のチャック・シューマー連邦上院院内総務も声明文で「事件のことを聞いて震え上がった。トランプ氏が無事と聞いて安心した」としている。
ウェストチェスター郡チャパクア在住のクリントン元大統領とヒラリー夫人も「トランプ氏が無事で何より。この事件の犠牲となったペンシルベニア州の人々には心が痛む。シークレットサービスの素早い対応に感謝したい」と語った。ヒラリー夫人は2016年の大統領選挙に出馬し、トランプ氏に敗れている。