デリバリー料金、昨年比で58%増
最低賃金引き上げ、人員は9%減
ニューヨーク市の最低賃金が16ドルに引き上げられて以来、フードデリバリーの料金が58%急増していることが、市消費者・労働者保護局(DCWP)の報告書で分かった。配達員の収入が大幅に引き上げられた一方で、アクティブな配達員の数は昨年より9%減少していた。
DCWPは2022年の調査で「配達員の収入は増えるものの、働ける配達員の数が減る」と予測したが、それが現実になっている。法律施行後、1万2千人の配達員を失ったウーバーイーツは声明で「まだ働ける配達員は、規則が施行される前よりも1時間あたり80%多くの配達をこなし、よりハードに働く必要がある」と述べた。
ウーバーイーツやグラブハブ、ドアダッシュのようなフードデリバリーサービスは、賃金高騰への対応で、追加料金の値上げを余儀なくされ、客は昨年より58%高い料金の支払いを強いられている。1回の注文につき、平均2.30ドルの値上げとなる。現在、平均的な注文には、手数料、チップ、税金などで約39.11ドルかかる。配達員のチップは平均2.64ドル減少しており、こうした高額サービス料が、チップ収入減少の原因のひとつだ。ただ市では、配達料の値上げに関わらず、配達件数は昨年より8%増加し、24年第1四半期には277万件に達していた。(15日、シークレットNYC)