「ホリスター」ブランド強化 アイドル起用で「着心地の良さ」強調

 


「ホリスター」ブランド強化 
アイドル起用で「着心地の良さ」強調

 

ホリスターのインスタグラム(@hollister)からスクリーンショット

 

アバクロンビー&フィッチ(以下、アバクロ)はティーンエイジャーから大人の女性に重点を移して復活し、ウォール街をあっと言わせた。そのアバクロが2000年に立ち上げた姉妹ブランド「ホリスター」の強化戦略を開始した。22日、ウォールストリート・ジャーナルが報じた。

ホリスターのターゲットは高校生。売り上げは長年アバクロを上回っていたが、コロナ禍の20年以降下り坂にある。ホリスター強化についてアバクロの最高マーケティング・オフィサー、カーリー・コリンズ・クルッグ氏は「ティーンエイジャーの顧客に再びエンゲージしよう、コネクトしようという戦略」と説明している。

7月は22歳のシンガー、ベンソン・ブーンを使って「バック・トゥ・スクール」セールの広告をTikTok で打った。Spotify上の広告にはZ世代シンガー、ジェイク(JVKE)が登場する。SNSでは学生が新学期の服装を投稿する「ファースト・デー・フィット・チェック」が流行。それに合わせてSnapchatやPinterestでもマーケティングを展開中だ。さらに今年中に「ホリスター・スタイル・ハブ」というプログラムを開始。インフルエンサーにホリスターのアイテムを使った写真投稿を競わせる。

アイテムは「着心地の良さ」を強調。ドレスの下に着るショーツを導入した他、ドレスにポケットを付ける、男性用パンツのフロントポケットをジッパー付きにするなどの工夫を施している。さらにSNSの「ピーク・ガールフッド」トレンドに合わせた商品や「2000年代フィット・チェック」を通じてY2Kビンテージ商品を紹介。価格帯もティーンエイジャーが手の届くところに抑えている。秋には各地の高校でコンサート「フィール・グッド・フェスト」を主催する予定だ。

テーンエイジャーは気まぐれな消費者。実際に購入するのは保護者である場合もあり、予測は難しい。アバクロは、ホリスター強化の効果についてはコメントしていない。ただ5月に、全体の年間ネット売り上げ増加見込みをを4〜8%から10%にと強気に引き上げている。

 

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