山﨑賢人、日本人初のNY映画祭受賞
「キングダム」、全身全霊で役に没頭
「キングダム 大将軍の帰還」で第23回ニューヨーク・アジアン映画祭「The Best from the East Award」を日本人で初めて受賞した俳優の山﨑賢人さんが20日、映画祭会場のリンカーンセンタ―に姿を見せた。作品への想い、受賞の感想について本紙のインタビューに答えた。
「ニューヨークの皆さんは明るい。高揚した歓迎ムードを感じて嬉しかった」と現地の熱気を伝えてくれた山﨑さん。受賞について、「ニューヨークでアジアの映画が注目されるのは素敵なこと。キングダムシリーズは、とんでもない作品を作ろうという気概でやってきた。その想いがニューヨークまで届き、ニューヨークで作品を観てもらえたことが嬉しい。これを機に、日本映画をもっと世界の人たちに見てもらえたら」と想いを語った。
今作の見所については、沢山ある名シーンに頭を悩ませながらも「王騎将軍と龐煖の対決は日本映画史に残るヘビー級なシーン。(王騎を演じる)大沢たかおさんの積み上げてきたもの、経験値がにじみ出た圧倒的なシーンだった。人間としても俳優としても、たくさんの刺激をいただいた」と熱い気持ちを伝えた。
同席していた松橋プロデューサーからは、「自分では言わないだろうから…シリーズ1作目では下僕である主人公、信に見合うように身体を絞って臨み、2作目、3作目…と信の成長と共に身体も大きくする努力を見てきた。今作の回想シーンでもその成長が楽しんでいただける。」とコメントがあり、語られない影の努力も含めて全身全霊で信という役に向き合ってきた日々が伺えた。
海外での活動への興味もあると語った山﨑さん。「明日への力を与えられるような俳優になりたい」と語るその目の輝きには、信と同じまっすぐさが感じられて胸が躍った。世界に羽ばたく山﨑さんを今後も応援したい。(取材 坂田未希)