ハリス氏、中絶権利の擁護訴え

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共同通信
30日、米アトランタの集会で演説するハリス副大統領(AP=共同)

 【ワシントン共同】11月の米大統領選に向け、ハリス副大統領は30日、激戦州南部ジョージアの最大都市アトランタで集会を開いた。「女性が自分の体について決める自由のために闘う」と述べ、人工妊娠中絶の権利擁護を訴えた。同州は保守層が強いが、世論調査によると住民の6割が中絶の権利に賛成しており、ハリス陣営は共感を得る余地があるとみて支持拡大を狙った。

 民主党の候補指名が確実なハリス氏は、共和党のトランプ前大統領打倒へ民主党の期待を背負い、積極的な遊説を展開。ロイター通信によると、来週には自身が選ぶ副大統領候補と共に激戦州ツアーを始める。

 ジョージア州は前回大統領選で民主党のバイデン大統領がトランプ氏に辛勝。民主党候補が制したのは1992年以来だった。ハリス氏は同州で人口が多い黒人の支持固めも狙った。

 最高裁が一昨年、中絶を憲法上の権利と認めた判決を覆し、共和党優勢の州で中絶制限が進んだ。ハリス氏は演説で「連邦議会が生殖の自由を回復する法案を可決すれば、大統領として署名し成立させる」と述べた。