悪名高いスタバ、30年の歴史に幕
アスター・プレイス店閉店、惜しむ声
ロウワーマンハッタンのワシントン・スクエア公園東側、アスター・プレイスにあるスターバックスが28日閉店し、30年間の歴史に幕を下ろした。トイレは老朽化し、ホームレスが居座ることで知られた「悪名高い」店舗とされたものの、利用者からは閉店を惜しむ声が聞かれた。閉鎖の背景には、2022年に結成された従業員組合の存在も影を落としているとの見方も浮上している。
「広くて居心地のいい場所だった。スターバックスのために涙を流す」、「家賃が高すぎて、営業を続けるのは無理なんだ」、「ここで何度もコーヒーを飲み、たくさんの素晴らしい会話をした。少し悲しい」。同店舗を愛してきた人々から、こうした声が上がる。同時に「ホームレスが一日中たむろするのを許し、客足を遠ざけた」との意見もある。
店舗関係者は、家賃の高騰で閉店を余儀なくされたと指摘。一方、大家側は「同じ家賃での賃貸延長を提案したにもかかわらず、彼らは去ることを選択した」と説明する。スタバは22、23年に、組合加盟の数店舗を閉鎖した。スタバの広報担当者によれば、アスター・プレイス店閉鎖の影響を受けた17人の従業員を異動させるための善後策を検討しているという。(29日、ニューヨークポスト)