被爆79年、広島原爆の日

08/05/2024

　広島は6日、米軍による原爆投下から79年の「原爆の日」を迎え、広島市の平和記念公園で午前8時から「原爆死没者慰霊式・平和祈念式」（平和記念式典）が営まれた。松井一実市長は平和宣言で、ロシアによるウクライナ侵攻の長期化やパレスチナ情勢の悪化で、世界情勢が混迷していると指摘。核抑止力に依存する為政者に政策転換を促そうと呼びかける。

　日本政府に対しては、各国が対話を重ね、信頼関係を築けるようリーダーシップの発揮を求める。来年3月の核兵器禁止条約第3回締約国会議にオブザーバー参加し、一刻も早く締約国となるよう要請する。

　国家間の疑心暗鬼を取り去るため、市民社会が取り組むべき行動も提示する。

　岸田文雄首相や国連事務総長の代理で中満泉国連事務次長らがあいさつ。

　式典では109カ国と欧州連合（EU）代表が出席。事実上の核保有国で、パレスチナ自治区ガザを攻撃するイスラエルも出席した。市はウクライナ侵攻を理由に3年連続でロシアとベラルーシを招待しなかった一方で、イスラエルを招待し、二重基準だと物議を醸した。