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共同通信
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【ワシントン共同】米紙ワシントン・ポスト電子版は3日、トランプ前大統領の暗殺未遂事件で、地元州の警察と大統領警護隊(シークレットサービス)の間で無線情報の共有に不備があり、容疑者の犯行前の行動を十分に把握できなかったと報じた。
事件は東部ペンシルベニア州バトラーの選挙集会で7月13日に発生。報道によると、犯行の約30分前、集会場所近くの建物の屋上から距離計測器で集会の舞台までの距離を測る容疑者の姿を州警察が目撃し、無線で仲間に報告した。その後、容疑者を見失い、犯行直前まで捜索していた。
シークレットサービスと州警察はそれぞれの指揮所を別の場所に置いていたため、シークレットサービス側はこの報告を聞いていなかった。目撃情報は無線から2分後に電話でシークレットサービスに伝えられたが、その後の捜索の情報はほとんど共有されなかった。
事件では、同州のトーマス・クルックス容疑者(20)が会場近くの建物の屋根から半自動小銃を撃ち、トランプ氏は右耳を負傷。集会参加者1人が死亡した。容疑者は現場で射殺された。