グアンタナモ巡り長官批判

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共同通信

 【ワシントン共同】米有力紙ワシントン・ポストは8日付の社説で、2001年9月に起きた米中枢同時テロの主犯格だとされるハリド・シェイク・モハメド被告ら3人との司法取引を破棄したオースティン国防長官を批判した。約3千人の命を奪い、世界に衝撃を与えた事件に区切りを付けて清算する機会を「無駄にした」と訴えた。

 国防総省は7月31日、3人と司法取引で合意したとし、同時テロから20年以上が経過した後に主犯格らに判決が出る見通しがいったん立った。罪を認める代わりに死刑を免れて終身刑になるとみられていたが、オースティン氏が今月2日に取引の破棄を発表した。

 同時テロでは国際テロ組織アルカイダ幹部のメンバーがハイジャックした旅客機4機がニューヨークの世界貿易センタービルなどに突っ込んだ。

 米国はキューバ東部グアンタナモ湾の一角にある米海軍基地にある収容施設に、容疑者計約780人を収容。国防総省によると30人が残る。バイデン政権は閉鎖を掲げたが実現しておらず、同紙は「事件を解決できなければ、政権は閉鎖の公約をどう達成できるのだろうか」と疑問視した。