ウクライナ奇襲、ロシアに衝撃

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共同通信
ロシア西部クルスク州内を走行するロシア軍の車列=9日(ロシア国防省提供、AP=共同)

 ウクライナ軍が開始したロシア西部クルスク州への越境攻撃は10日で5日目に入った。ロシア軍は侵入したウクライナ兵の掃討作戦を展開し、州内では緊張状態が続くが、ロシア国内から一掃する目標は達成できずにいる。千人程度とされるウクライナ部隊が防衛網を突破した「想定外の奇襲」にプーチン大統領が衝撃を受けているとの情報もある。

 6日未明に始まったクルスク州スジャ方面などへのウクライナ軍の越境攻撃では、ロシア国防省軍事政治総局のアラウジノフ副局長が国境から少なくとも10キロまで侵入されたと認めた。ウクライナ軍は最大で20集落を制圧したとみられる。

 ネット上では9日からウクライナ兵が「スジャはわれわれの支配下にある」と主張する動画が拡散した一方、スジャ市長は同日、タス通信の取材に制圧を否定した。

 プーチン政権に批判的なメディア「モスクワ・タイムズ」は9日、ロシア政府当局者の話を引用し、今回の越境攻撃がプーチン氏への「強烈な平手打ちになった」と報じた。