消火栓脇の水たまりを金魚泳ぐ池に
コミュニティの小さなオアシス
ブルックリン区ベッドフォードスタイベサントにある消火栓のまわりにできた小さな水たまりが、コミュニティの憩いの場となっている。13日、ニューヨークポストが伝えた。
ハジ=マリク・ロビックさん(47)と友人は数週間前、消火栓から漏れた水による水たまりに約50匹の金魚を放し、毎日、水たまりの掃除や餌やりを続けた。すると、近隣の住民が集まるようになり、貝殻や花、石、ペンキなどで池の装飾を始める人が出てきた。さらに金魚が追加され、その数は200匹に増えたが、盗まれたため100匹に減少。「監視カメラ作動中」の看板を立てたところ、盗難は収まった。
水たまりの閉鎖を求める批判的な声が挙がったこともある。ニューヨーク市環境保護局(DEP)の担当者は以前、歩道の養魚池は金魚にとって「適切で安全な場所ではない」と指摘していた。しかし今では「DEPと消防局は共にこの養魚池にお墨付きを与えている」とロビックさんは主張する。
目標額2000ドルのGoFundMeも立ち上げられ、13日の時点で半分以上が集まった。GoFundMeでは、池の写真を頻繁にアップデートしている。ロビックさんは、「池が地域社会をひとつにするのを見るのが楽しい」と話す。秋になれば金魚を近所の子どもたちに寄付し、来年の夏にはまた新しい金魚を放して始めるという。毎年恒例にするつもりだ。