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共同通信
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【北京共同】中国の習近平国家主席とベトナムのトー・ラム国家主席は19日、北京で会談し、伝統的友好関係を確認した。新華社が報じた。両首脳は南シナ海での領有権争いを踏まえ「立場の違いをコントロール」する考えを示し、対立を回避する姿勢を見せた。
中国は南シナ海問題でフィリピンと対立が激化する中、同様の問題を抱えるベトナムの取り込みを図る。ベトナムとの外交関係を格上げした日米をけん制する狙いもある。ラム氏はベトナム共産党書記長に就任後初の外遊で中国を訪問し、対中外交重視の方針をアピールした。
習氏は「中国は近隣外交でベトナムを常に優先している」と述べ、緊密な意思疎通とハイレベルの往来を保ちたいと強調。「両国は共産党の指導と社会主義制度を堅持しなければならない」とも語り、同じ社会主義国として結束の強化を呼びかけた。
ラム氏は「海上での立場の隔たりを適切に管理し、共に地域の平和と安定を守りたい」と訴えた。「台湾は中国の不可分の領土だ」とする中国の主張に同調し、中国の「国家統一」実現を支持するとも述べたという。