核の正当性「共感得ず」

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共同通信
26日、ソウルで開かれたフォーラムで発言するリ・イルギュ氏(共同)

 【ソウル共同】在キューバ北朝鮮大使館の参事官を務め昨年11月に韓国へ亡命したことが報じられたリ・イルギュ氏が26日、ソウルで開かれたフォーラムで講演した。主催者側によると、メディアのインタビューなどを除き、公の場での活動は初めて。リ氏は、北朝鮮の外交官らは核・ミサイル開発の正当性を各国に熱心に説いているが、多くは共感を得られずにいると指摘した。

 北朝鮮外交官らの活動目的は、金正恩政権を支持する発言を相手方から引き出し、国営メディアで報道、宣伝することにあったと説明。相手が望まなければ報じない指針が2019年に下された後は、公にならない気楽さから虚偽の支持発言を報告する外交官もいたと明らかにした。

 北朝鮮の経済や人権状況を巡る否定的な認識が国際社会に広がる中、「外交官らは外国に出れば(金日成主席らが描かれた)バッジを外す」とも語った。

 南北統一が実現しない理由については「朝鮮半島に影響力を有する中国と米国、日本、ロシアの利害関係が食い違い、各国が統一を望んでいない」ためだと指摘した。