アフガン駐留は「負の遺産」

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共同通信
3年前にアフガニスタンで起きた自爆テロで負傷した米兵(左)と追悼行事に出席するトランプ氏=26日、ワシントン近郊のアーリントン国立墓地(ゲッティ=共同)

 【ワシントン共同】アフガニスタン駐留米軍の撤退完了から30日で3年。イスラム主義組織タリバンの復権を許し、直前の自爆テロによる米兵13人の犠牲を防げなかったバイデン大統領への批判が消えない。共和党のトランプ前大統領は「最悪の屈辱だ」と厳しい責任追及を続ける。米史上最長の戦争を終結させたバイデン氏だが、「負の遺産」だとの見方も。

 今年3月、米議会で演説したバイデン氏に、傍聴席の男性が大声で叫んだ。「アビーゲート、アビーゲート!」。2021年8月26日に米兵13人とアフガン人約170人が死亡した自爆テロの現場、アフガン首都カブールにある空港出入り口の名称だ。男性は死亡した海兵隊員の父親だった。

 トランプ氏は事件から3年がたった8月26日にアーリントン国立墓地で米兵を慰霊。自身のソーシャルメディアで「米史上最も恥ずべき瞬間だった」と糾弾した。

 アフガン駐留終結の公約を貫いたバイデン氏を評価する声も。20年間で米兵約2400人が命を落とし、アフガンに米国がつぎ込んだ費用は約2兆ドル(約289兆円)に上った。