ポリオでガザ戦闘一時休止に合意

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共同通信
ガザ地区中部デールバラハの子どもたち=27日(共同)

 【ニューヨーク、エルサレム共同】世界保健機関(WHO)は29日、イスラエルとハマスがガザでのポリオ(小児まひ)予防接種のため、戦闘の一時休止で合意したと発表した。10歳未満の子ども64万人以上を対象に9月1日から開始する。ガザでは今月、25年ぶりにポリオ感染が確認され、対策のため国連が休戦を呼びかけていた。

 ガザでポリオの流行が続けば、イスラエルなどにも拡大する恐れがあった。接種終了は9月9日の予定。連日午前6時~午後2時か同3時ごろまで交戦を控える。昨年11月には双方が戦闘休止と人質解放で合意し、7日間続いた。感染症防止のための戦闘休止は、実現すれば昨年10月の戦闘開始後初めて。

 予防接種はガザの中部、南部、北部と順番に3日間ずつ実施する。WHOは、ポリオ流行の拡大を阻止するため、90%以上の接種率が必要だとしている。接種と戦闘休止の期間を数日程度延長することも想定しているという。

 ロイター通信によると、ハマス幹部は、戦闘一時休止の合意を歓迎し「国際機関と協力する準備がある」と表明した。