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共同通信
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【ピッツバーグ、デトロイト共同】米大統領選の民主党候補、ハリス副大統領は祝日レーバーデー(労働者の日)の2日、東部ペンシルベニア州ピッツバーグでの集会で演説し、日本製鉄によるUSスチール買収に慎重な姿勢を示した。USスチールは「米国内で所有、運営されるべきだ」と述べ、買収に反対する全米鉄鋼労働組合(USW)に寄り添う考えを明らかにした。
ペンシルベニアは大統領選の結果を左右する激戦州の一つで、ピッツバーグはUSWが本部を構える。集会にはバイデン大統領も参加した。ハリス氏はこれに先立ち、同じく激戦の中西部ミシガン州デトロイトで別の労組との会合にも参加。共和党候補のトランプ前大統領に勝利するには労組票が鍵になるとみており、選挙戦が終盤に入るのを見据え票の掘り起こしを狙う。
ハリス氏が民主党候補に正式指名された後、日鉄買収に言及するのは初めて。バイデン氏の方針を引き継いだ。ハリス氏は「USスチールは歴史ある米企業だ。私は常に、鉄鋼を含む全ての労働者を支援する」とも話した。