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共同通信
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大分県別府市の「別府ムスリム協会」が同県日出町で進めるイスラム教徒のための土葬墓地建設計画を巡り、5日に就任した安部徹也町長が計画に反対する姿勢を明らかにした。新町長が否定的な見方を示したことで、計画の先行きは不透明となった。
安部氏は日出町の元町議で、任期満了に伴う8月25日投開票の町長選で現職を破って初当選した。5日の就任式を前に報道陣の取材に応じ「議員の時から問題があると指摘してきた。同じ反対の姿勢を貫いていこうかと思っている」と述べた。
計画は2018年に浮上。町内の一部住民が水質への影響や風評被害を懸念して反対したが、協会と住民側が23年5月に協定を交わし、条件付きで建設を認めることで合意していた。
ムスリムにとって火葬は禁忌とされ、協会が計画を進めていた。町は前町長の下、計画は「法律、条例に基づいた基準」に合致していると判断し、計画に対する賛否は示す立場にないとの姿勢を示していた。