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共同通信
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赤十字国際委員会(ICRC)のピエール・クレヘンビュール事務局長は、戦闘による死者が4万人を超えたパレスチナ自治区ガザの現状は「容認できない」として、非戦闘員の保護を定めた国際人道法を順守するよう訴えた。「人命の喪失に終止符を打つのは政治の役目だ」とも述べ、当事者に戦闘の即時終結を実現するよう求めた。6日までに共同通信のインタビューに答えた。
クレヘンビュール氏によると、現在ガザの病院には「想像を超えるような人数の負傷者」が連日運ばれており、手足を失った子供たちの姿が目立つ。患者が身を寄せる病院も攻撃を受けているため、ガザは「医療システム全体が破壊された状態」に陥っているという。
ICRCは昨年10月のガザでの戦闘開始後に現地のスタッフを倍増、約250人が住民の医療・生活支援に当たる。だが水や食料が不足し、生活環境は悪化の一途だ。クレヘンビュール氏は「日々もっと何かしなければ、という思いに駆られている」と、現地スタッフの使命感を代弁した。(共同)