戦時に異例の航空便再開を検討

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共同通信
海外の航空会社にリースされ、ポーランドの首都ワルシャワの空港で乗客を待つウクライナの航空会社の機体=8日(共同)

 ウクライナ政府が、ロシアの侵攻後停止している国内発着の国際旅客便の再開を本格検討していることが10日、分かった。ビルチュク国家航空局長官が同日までの共同通信のオンラインインタビューで明らかにし、再開に強い意欲を示した。ロシアの攻撃が続く戦時下での運航再開となれば極めて異例。安全確保の具体的方策を欧米の航空当局に提示し、早期再開に向け協議している。

 攻撃が比較的少ない西部の空港の利用が検討されている。ビルチュク氏は時期的な見通しを明言していないが、ウクライナ航空業界の関係者は「2025年半ばにも再開できる可能性がある」と指摘した。ただ実現は戦況の行く末に左右され、不透明感も漂う。

 ウクライナでは22年2月の侵攻開始後に民間機の運航が原則禁止され、国際線を含めた交通はバスや鉄道が担う。ゼレンスキー大統領の外遊のほか、バイデン米大統領や岸田文雄首相ら各国首脳も、ウクライナ訪問の際には特別列車での長時間移動を強いられた。